最新の千島学説勉強会から

56回千島学説勉強会の動画

令和6年9月5日

#安保徹教授の研究

#ミトコンドリア

#ATPの作り方 

#糖代謝

#白隠和尚

#衆生本来仏なり

55回千島学説勉強会

令和6年8月1日

#安保徹教授の研究

#自律神経の働き

#免疫を高める

https://youtube.com/live/2SZP5mk4zqg

第54回千島学説勉強会

令和6年7月4日

#親和力

#鈴木正三

#勤労の精神

#白隠和尚

#座禅和讃

#弥勒の到来

https://youtube.com/live/v7kX2Jj9FLo

第53回千島学説勉強会

令和6年6月6日

https://youtube.com/live/RXzXx9irIJI

五木会で話した事

令和6年5月30日

#家畜制度全廃

#Kit善くするproject

#健康と平和

https://youtube.com/live/w6trb0plP3o

インタビューを受けました

2023年11月録画

浅井シンヤのyoutubeから

治すのは本人の気力

病気が治るのは患者さんの意識が大きい

浅井シンヤのyoutubeから

2023年3月録画

浅井シンヤさんのyoutubeから

外科医に聞いた千島学説とは

#自然治癒を高めるために

#血液がもっとも大切

#血の流れを改善するには

2022年8月

千島学説研究会 in 山口

最新の千島学説勉強会です

第52回千島学説勉強会

内容 親和力・調和と波動・心身一如

第8原理:生命弁証法

2024/5/2(木)

https://youtube.com/live/sfv_c-e_mDI

第51回千島学説勉強会

内容 進化の基盤は共存共栄

第7原理:進化論の盲点

2024/4/4(木)

https://youtube.com/live/I724QfOXb48

第50回千島学説勉強会

内容 遺伝子・DNA・コドン

第6原理:遺伝学の盲点

2024/3/7(木)

https://youtube.com/live/B6SspA74Gi0

第49回千島学説勉強会

内容 無農薬野菜が食べたい

第5原理:赤血球は小腸で造血される

2024/2/1(木)

https://youtube.com/live/4rxUWRRYd3Q

第48回千島学説勉強会

内容 植物食の偉人たち

第4原理:細胞新生説について

2024/1/4(木)

https://youtube.com/live/5L4VNCNkB4w

第47回千島学説勉強会

12月7日

第3原理

バクテリア・ウイルスの自然発生

  昆虫とバクテリアの共生

  #常在菌の重要性

  ◎アルコール代謝

  エタノール分解酵素

  飲酒による血糖変化

  飲酒による脂肪代謝

  飲酒による骨の病変

  飲酒によるNaの異常

  飲酒による浮腫など

https://youtube.com/live/t223BlhCewM

第46回千島学説勉強会

11月2日

第2原理 

血球の可逆的分化説について

◎統合医療の基本は運動療法である

#運動は健康に良い?

#運動リスクについて

#筋肉の構造

#カルシウムイオンの働き

#クレアチンリン酸

#ATPの作り方

#スワイショー

https://youtube.com/live/ROcbHf2Il-Y

第45回千島学説勉強会

10月5日

第一原理

赤血球分化説〜赤血球が

全ての細胞の母体である

◎明治・大正期の科学の歴史

https://youtube.com/live/d1-bSAwHmqI

第44回千島学説勉強会

9月7日

血と鉄と千島学説

鉄のことが全てわかる

地球と鉄

生命と鉄

感染と鉄

腫瘍と鉄

最近の千島学説勉強会から

第43回千島学説勉強会 8月3日

宗教と平和

神学と哲学の分離

西洋哲学と啓蒙思想

仏教の歴史

https://youtube.com/live/_2wCxQYqH4g

第42回千島学説勉強会 7月6日

https://youtube.com/live/ut8KYx731ns

PTG & spiritual awakening & Kit善くするproject

河村武明さんのこと

田坂広志さんのこと

大いなるものが近づいてくる

第41回千島学説勉強会 6月1日

https://youtube.com/live/e2VSIDpu01s

千島学説とセレンディピティ&Kit善くするproject

雨にも負けず

白川英樹

野依良治

第40回千島学説勉強会 5月4日

https://youtube.com/live/SQO-CTGmDio

徹底的に血を考える & Kit善くするproject

酒向猛

隠された造血の秘密

最新の千島学説勉強会

第39回 千島学説勉強会 千島喜久男と宮沢賢治+Kit善くするproject 令和5年4月6日

#宮沢賢治

#ノアの方舟

#サントリーニ島

#ハヤブサの成功

#隕石激突を回避

第38回 千島学説勉強会 無双原理→易経を学ぶ 令和5年3月2日

#易経

#腰痛は怒りである

#ジョン・サーノ

第37回 千島学説勉強会 植物を通じてワンネスを学ぶ&Kit善くするproject 令和5年2月2日

#井筒俊彦

#時事無礙

#原村シェアハウス

#はーとも

千島学説勉強会 & Kit善くするproject

千島学説勉強会です

第36回 千島学説勉強会 1月5日 令和五年

#褐色脂肪について

#Kit善くするproject について

○貨幣に依存し過ぎの現代○人を測る物差しはない○全託するということ○プラス思考で生きれば差別は生じない

○コスモス大革命=カオスを分けているのは左脳であった○自己を意識しないで生きる、これが真の和の社会

千島学説勉強会です

第30回

スワイショー

バックでかかっている曲が

「ミルクムナリ」日出克の唄

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第35回千島学説勉強会令和4年12月1日

自然療法全員集合

タラの木の効用

井上アトム氏のバイオヘルス

ブルーノ・グルーニング

健康保険の歴史と仕組み

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第34回千島学説勉強会令和4年11月3日

水を科学する

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第33回千島学説勉強会令和4年10月6日

光また光の世界

前半:現代医学の欠陥を補うのは千島学説! 食のこと、運動のこと、病気の原因は実はシンプル

後半:良寛『いかなるが 苦しきものと問うならば 人を隔てる心と答えよ』名によって分別された世界

華厳経の四法界:事法界&理法界&理事無礙法界&事事無礙法界についてわかりやすく解説

この三千年の戦いの歴史は終焉した

今後は利己から利他へ互恵社会が始まる

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第32回千島学説勉強会令和4年9月1日

最初の神経伝達物質アセチルコリンとは

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第31回 千島学説勉強会 8月4日

撮影なし 映画だった

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第30回 千島学説勉強会 令和4年7月7日

テーマ「ミネラルそして自然放射線」

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第29回千島学説勉強会 令和4年6月2日

テーマ 光学異性体について

 covid19で始まった!

ふるいにかけれらる ふるい考えは落とされる

弱肉強食は ホモサピエンスの デフォルト(初期値)ではなく

いたわり、助け合う歴史の方がずっとずっと長いのだ!

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第28回千島学説勉強会 令和4年5月5日

テーマ 薬の起源

#千島学説がもし広まっていたら

  コロナ対策は こうなっていただろう

#こんな薬はやめよう

#家庭にあふれる化学物質の山

#最初のくすりは植物から

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第27回千島学説勉強会  令和4年4月7日

テーマ 医の起源

インド医学 ギリシャ医学 ローマ医学

そしてアラブ医学 イブン・シーナ の業績

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第26回千島学説勉強会   令和4年3月3日

なごやかクリニック岡田先生「絶対治らないと言う潜在意識を変えればどんな病気も治癒する」

#鈴木バイオリンと子供教育

環境が強い アマラとカマラの話

潜在意識の力

無酸素登山は絶対不可能と言われていた

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第25回千島学説勉強会   令和4年2月3日

岡田恒良 名を分けて自己ができた

自己中心性と病について

名前と自己のついて

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第24回千島学説勉強会   令和4年1月6日

#自律神経の病気について

#腰痛は怒りである 

#心身症になる人 ならない人

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第22回千島学説勉強会 令和3年11月4日

千島学説と目の病気

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第21回千島学説勉強会 2021/9/2

千島学説と般若心経

#般若心経

#初めに言葉あり ヨハネの福音書

#マルブランシェ

#マゼランの船が見えないフエゴ島の住民

#石ころ帽子 ドラえもん

#アインシュタインとタゴール

#ニルス・ボアとハイゼンベルグ

#電子を理解することは、”理解する”ということが解明できないとわかならいはず

#名が先(ナガサキ)に頭(コウベ)についた

#個人が先か、社会が先か?小林秀雄

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第20回千島学説勉強会 令和3年8月5日

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第19回千島学説勉強会 令和3年7月1日

千島学説&医療制度を考える

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第18回千島学説勉強会 令和3年6月3日

自然発生する

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第17回千島学説勉強会 令和3年5月6日

千島学とアーユルベーダ

森永ヒ素ミルク事件を追及で有名な

丸山博・阪大教授(衛生学)は

インドを日本に紹介

血液は身体の根源

血液により身体は保たれる

血液即生命なり

空腸はからっぽに

右脳もからっぽに

正しい食事の三項目とは

有益なものを・適量だけ・空腹になってから食べよ

トリ・ドーシャを学ぼう

あなたは ヴァータ?、ピッタ?それともカパの体質?

腸管造血説は、アーユルヴェーダと同じだ

インド医学の文分千恵博士は、千島学説をよくご存知 浄血すれば全ては治る

甲田光雄先生もインド医学を熟知し、

背骨の運動+宿便対策+心の歪みなおしを提唱

ハタヨガの8項目とは?

シャバ・アーサナは大事  

三昧 マハー・サマディー 自他一如 

神の意思が自己意識と一緒になる

インド伝統医学入門 丸山博監修 東方出版

有益な人生とは

あらゆる生物の福利を望む人

他人の財産を欲しがらない人

真実を語る人

平安を旨とする人

反省する人

軽率でない人

人生の三項目(義務と財と愛)を矛盾なく手に入れる人

尊敬に値する人を尊敬する人

知識と学問と心の平和を自分のものとしている人

老人をいたわる人

愛欲・怒り・妬み・慢心・誇りの感情をよく制御する人

布施を行う人

常に苦行し、心の安定している人

最高の我を知る人

物事に専念する人

この世とあの世をよく考える人

記憶力と思慮にたけた人

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第16回千島学説勉強会 令和3年4月1日

マクロビオティック 桜沢如一

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第15回千島学説勉強会 2021/3/4

千島学とカタカムナ

#前方後円墳 円の面積と四角の面積

#カタカムナ #楢崎幸月

#アシヤ族

#縄文土器 世界最古の土器

#秀真文字 #十種神宝

#承久の乱 #後鳥羽天皇と藤原定家

#百人一首の魔法陣 太田明著

#易の秘数 魔法陣

#古今伝授 飯尾宗祇

#易の64通り 百人一首

#易とDNA 64通り

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第14回千島学説勉強会 令和3年2月4日

「元素転換」

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第12回千島学説勉強会 令和2年12月3日

森下敬一博士の研究

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第11回千島学説勉強会 令和2年11月5日

遺伝・性のしくみ

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第9回千島学説勉強会 令和2年9月3日

親和力について

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第7回千島学説勉強会 令和2年7月2日

自律神経

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第6回千島学説勉強会 令和2年6月4日

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第5回千島学説勉強会 令和2年2月6日

常在菌が最高の免疫

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第4回千島学説勉強会 令和1年12月6日

進化論の誤りとガン治療の誤り

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第3回千島学説勉強会 令和1年11月1日

腸と食と断食と ファスティングのすすめ

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第2回千島学説勉強会 令和1年10月4日

従来の医療では良くならない方へ

医療の原点は「祈りと癒し」

毉(い)という旧文字が示すように、かつて病気を追い払ってくれたのは一心不乱に祈ってくれる僧侶や神主、巫女さんたちでした。

今も祈りは大切です。安産祈願に神社に行かない人はまずいないでしょうし、建設現場でも安全祈願なしで工事は始まらないのです。

こうした医の原点は古今東西変わることはありません。根底にあるのはやはり「病は気から」なのです。こうした治るに違いない、治してみせるという気力が自然治癒力を高めます。メディスンマンとは北米で祈祷師を意味します。

祈りには同時に癒しも含まれます。20世紀最高の治療師として世界に知られているのが、ブルーノ・グルーニングです。名古屋にもコミュニティーがあり、数年前から賛同し参加しています。素晴らしいことは、世界中の治癒例を医師の監督の元に記録発表していることで、どんな病にも治癒はあるということが確信できます。https://www.bruno-groening.org/

ヒポクラテス

旅をしながら病人を癒したのは、ギリシャのヒポクラテス(BC400頃)です。彼が優れているのは何人もを癒すうちに、病気の一般項を見出したことです。それが体液説です。血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁の四つのバランスが大切で、その乱れが病気を作るといいます。(実はこの発想はインド・アーユルベーダからと思われ、おそらくアレキサンダー大王によるインドとの交流がきっかけだったのでしょう。)また排泄の重要性について、嘔吐、下痢、排尿、喀痰、出血は治癒の始まりと見抜いていました。

ガレノス医学

時代が下がってローマ時代になると、イエス・キリストという最高の治療師で癒し人が現れるですが、彼は後に医者というより社会を癒す聖人に崇められてしまいました。

続くガレノス(129~199)は、医聖として慕われつつ、膨大な著作を残しました。

ヒポクラテス医学を基にしたガレノスはさらに革新的な学説を残しています。消化には三段階あると見抜いています。

第一は胃腸など消化管による消化。これらが門脈という血管を通って肝臓に運ばれる、これは全く正しいことです。

ついで一部は乳糜にもなった食べ物は真正の血液になると見抜いています(第二の消化)。

第三段階は末梢で起こる血液からの再生です。血液から組織や器官が作られると残しています。ですから食べ物が血液となって臓器なる、そうガレノスは考えていました。もちろん現代医学は否定しています。

現代において、一部の科学者(敬愛すべき千島喜久男博士など)は、腸で血液が作られ、血液が臓器に変化するという学説を唱えており、ガレノスにつながる考えなのです。

さらに治療法として食・運動・マッサージを勧め、植物生薬をも作り出し、瀉血など排毒の医療も彼のアイデアです。

ガレノス医学はエジプトのアレクサンドロス(7世紀まで栄えた)やジュンディ・シャプール(ササン朝ペルシャの中心都市)にも伝えられ、そののちなんとイスラムの中心地バクダットにそっくり移植されたのです。

バクダットのユナニ医学

バクダッドで発達した化学・医学はユナニ医学の名で知られ、アルコールやアルカリ、アルデヒドなどの言葉を生みました。

ここでガレノス医学をさらに発達させたのが、化学者で医学者、さらに思想家でもあったイブン・シーナーです。彼の著した「医学典範」はイスラム世界だけでなく西洋社会でも広く読まれていました。その中には役立つ薬草を強弱四つの段階に分けて、丸薬、錠剤、練り薬などを作る記載もあり、さらに消化剤や点眼薬、解毒剤や座薬まであったといいます。これこそが、醫(い)という文字にふさわしい医学でしょう。彼によって薬物治療は大きく発展しました。

この頃のバクダットは、キリスト教世界から排斥された異端のネストリウス派を迎え入れながら様々な学問を取り入れました。

またイスラムは広く唐ともインドとも交流を持ったため、ネストリウス派はユナニ医学を遥か東洋に紹介し、日本にも到達しているのです。空海も知っていたとかなかったとか。

こうしてヒポクラテスやガレノスの医学は、ギリシャ→ローマ→バクダット→コルドバへと伝えられ、消し去られることなく欧州にもたらされました。これには十字軍の活躍とルネッサンスの働きも加わっています。

近代医学は血液循環

現在世界を席巻している西洋医学は、ガレノス医学とは大きく異なります。近代医学の父と言われるウイリアム・ハーベー(1578~1657)は、血液循環の仕組みを初めて明らかにし、ガレノス医学を真っ向から否定したのです。当時はなかなか受け入れられずに、血液が循環するというと周囲からバカにされ、「循環器」という名がヤブ医者を意味していたというから、歴史は面白いです。

病気には内因と外因がある

近代医学の発達は感染症の克服からです。顕微鏡によるバクテリアの発見、さらに消毒の技術は当時のしつこい感染症に対して絶大なる威力を発揮しました。これらはいわゆる病気の外因です。

しかし外からやってくる微生物を無くしてまえば病はなくなる、そう短絡に考えてはなりません。ヒポクラテス・ガレノス医学を始め、東洋医学などは内因に重きを置いてきました。

内因を考える近代医学において今後の課題は、苦手であった内因への対策です。それは結局、生活習慣の改善なのです。適食と適度な運動なくして健康は得られないのです。さらに何ごとにも惑わされずに熟睡できること。意識下に心配事や深刻な悩みがあれば熟睡できません。寝汗をかいていませんか?

最大の内因は、自我の克服ということになります。真に互助の世界が実現するまでは、自我社会の悩みは尽きることがありません。

己を見つめ抜け出す

一昨年に始まったこの異常事態を少し振り返ってみましょう。

その直前まで、インバウンドという名のもとに観光業が大流行。京都や奈良の観光地にうっかり足を踏み入れられないと思っていました。他方海外に出かける日本人もうなぎ上りで、航空機はいつも満席でした。

つい3年前のことです。時代の変化がいかに早いかということがわかります。

ウイルス感染症、これまでのどれよりも重症で、致命率も高いタイプ!という前振りでしたので、医療機関はじめ交通機関や観光業は過度に緊張し、これまでになく萎縮。密集・近密・密閉を避けよと、しゅうきんぺいの三密という言葉が流行りました。

学校は軒並み登校禁止、インフルエンザ以上の対処がとられ、おかげでパソコンを使った遠隔授業が浸透、登校する必要も少なくなりました。

これまで慣行であった職場の会議や地域の集会、朝礼などの行事は全面廃止となり、在宅勤務に移行した会社が急増。おかげで超過密だった通勤電車は緩和され、道路の渋滞や駐車場待ちの事態もこの3年間ありません。

アルコール摂取は確実に減少し、飲酒運転は激減、アルコールによるトラブルも皆無になったと思われます。飲酒さえなければ朝は快適、一日は充実します。それくらい飲酒は健康に災いしていたのです。

暇さえあれば国内外に出かけ、観光地巡りをしていた人々も仕方なく家庭で過ごし、さらにキャンプや山歩きなどアウトドア・レジャーが盛んになりました。

確実に運動する時間が増え、メタボだった都会人も少しはスリムになったことでしょう。健康ブームに火がついたことは確かです。

にわか哲学者

過密であったスケジュールがこうして次々と空いてくると、考えることは皆同じ。これまで何とアクセクしていたのか、何を忙しそうにやっていたのか、業績や学業って本当に大事なのだろうか?本当にしなくてはならないことってなんなのだろうか。こんな「にわか哲学者」になって考える余裕ができたのです。

つまり令和2年以来、過当競争、受験地獄、学歴社会の悪癖がついに見直され、さらに都市過密や交通渋滞は緩和、ついで大量生産、大量消費、環境破壊も徐々に改善の余地が見られてきた、そんな未来になる、これは絵空事でしょうか。いや実際にこのような兆しがあるのです。

肩書きや資格だけを求めた大学は徐々に関心が薄れ、本人の資質や実力が職業選択の第一になり、転職や起業は当たり前、一流企業の社員に甘んじて一生を送るなんてことが、時代遅れでオシャレじゃない、いう感覚が確実に育っています。

こうした時、今後「どうしよう」というより何のために生きているのか、どう生きたいのか、そういうモチベーションが非常に大切になってくるのです。

順位・競争に加担してその人生を過ごしてきた人々にとって、その動機が無くなった後には何が残るのでしょう。

あるいは同僚や知人の間で恥ずかしくないよう、馬鹿にされないよう努力して生きてきたことが虚しく思われてきます。

そもそも何だ!

そんな時しばしば自問することが、自分の存在、ということです。己(おのれ)とは何か、何のために生きているのか、己は重要な存在なのか?

誰しも己の存在を過小評価し、やるせない思いをしたことでしょう。マスコミに登場するような著名、有名人と比較して時に自信を失う瞬間、これは誰にも共通のことです。

繋がっていると思っていた親族・友人に対しても、ただ汲々と良好な関係を保つことだけが目的だったのではないかと疑い始めます。こうした生き方に疲れを感じています。

今回のように色々な同調圧力に負け、個人の自由がないと感じた時、もう人の評価は気にしないぞ、そういう生き方に憧れもします。

己の始まりは、出産からではありません。自己認識はその後の教育で少しずつ出来上がったのです。

赤ん坊が名付けを受け、数々の言葉を叩き込まれ、基礎言語が根付いて初めて自己の存在が認知できたのです。

つまり自己は名の上に乗っかっており、名が始まりであったということです。それを一切使わない世界は考えられないのです。

己も世界も名の上に成り立っている形のないもの、「名」があって初めて感覚器も機能するのです。

知らないものは見えない

  お気づきの方も多いでしょうが、未知の物は聞こえもしないし、見えもしないのです。目あるから見えるのではなく、名の概念があるから、赤が見え、丸や四角が解るのです。さらにそれを認識するのも個人差があって、濃い色に見える人もいびつに見える人もあり、ましてや味覚などは家族でも大きく異なります。

過度に共感や共鳴を求めない

つまり他者と互いに完全に分かり得ることなど家族間であっても無い、それがわかるとやや楽になります。他者と共感・共鳴を求めすぎて挫折するよりも、そもそも個の世界にいる限り、個にこだわっている限り共通認識はほんの少ししかありません。ないのにあるふりをするのが、同調意識です。

一つだけ方法が

それは己というものの正体を知ることです。攻殻機動隊(Goast in the shell)や、アバター、マトリックスという映画やアニメがもてはやされていますが、視聴者は薄々感じておられるのでしょうね。何かにトラップされ、誘導されている己の姿を!

実際にはアニメのように上位に存在する電脳や悪意ある支配者などではなく、やむなく歴史が産んだ産物としての自己の存在(殻)があるのです。

 自己の殻から抜ける、そんな時代が着実に近づいています。そうなるとまず他者が気にならなくなります。誰かと比べることが虚しくなり、見えの知識を求めなくなり、直感で行動を起こします。未来を気にしないし、過去を悔やみません。予定に囚われず、今日を生きる心境になります。素晴らしい時代の到来です。

参考 「心感覚〜正しい絶望からはじまる究極の希望」 ノ・ジェス著 イースト・プレス

ストレスと腰痛そして胸痛

ギックリ腰で悩む方はまだまだ多いようです。これに関してはもう二十年以上も前に一つの答えが出ていました。

腰痛に悩む方は、黙ってこの本を読んで欲しい、それだけです。

その本こそ「腰痛は怒りである〜痛みと心の不思議な関係」長谷川淳史著・春秋社です。

2000年に出版されベストセラーとなってはいますが、まだまだご存知でない医師も医療関係者も多数おられるようです。とても残念です。整形外科医学会の認識がまだまだ古臭いのでしょう。または、この説を認めたくない(患者が減る)のでしょうか?

多くの腰痛は働き盛りの30台から50台の男性に見られます。責任世代と言われる重責を担うことの多い世代です。重圧や責任感、打ち明けられない悩みそんな物を抱えた世代に多発しているのです。

整形外科医の多くは知らない

通常、整形外科医は、来院した腰痛患者に対して、X線撮影、MRI撮影などの検査を行い、背骨の異常を見つけようとしてきました。

しかし腰痛が多発する若年から中年世代に脊椎の異常はあまりありません。圧迫骨折や骨の変形などはもっと高齢の70台や80代の世代にみられることです。腰痛と言えば腰椎という短絡的発想を考え直す時です。

TMSとは

冒頭の本では、腰痛の大部分は筋肉への血流低下が原因であろう、その原因は自律神経にあるだろうと述べています。すでに米国のジョン・サーノ博士が緊張性筋炎症候群(Tension Myositis Syndrome:TMS)という理論を一九八四年に発表しています。著者の長谷川氏は旭川市で治療院の院長をするかたわら、サーノ博士の理論を自ら実践され、その結果をわかりやすく解説してくれました。

比較的若い世代には骨に異常が見つかることは少ないはずなのになぜか激しい腰痛の症状を訴える、それはなぜか。はっきりしていることは、骨(腰椎など)には無関係であろうということです。骨病変ではないのです。X線などは不要なのです(他の病気を否定するためにのみ必要)。

原因

では腰痛はなぜ起こるのでしょう。それは自律神経のアンバランスが、筋肉の血流障害を引き起こすから、それが答えです。目に見えない筋肉痛なのです。

使い古された言葉ではありますが、多くの腰痛はストレスからくるのです。ただし、本当に骨に病変がある患者さんも少数います。ガンの転移であったり、骨粗鬆症であったり、生まれつきの変形であったり、交通事故などの重い外傷などは別の治療が必要でしょう。これらの病気を除外するためには最低限の検査を否定するものではありません。しかしそれが否定されたら一番に考えることが、このTMS症候群です。

ストレスとは何か、また同じストレスでも症状が出る人と出ない人があるのはなぜか。そう、どうやら性格も関連するようなのです。

サーノ博士は完璧主義、善良主義という言葉が当てはまりそうな方々、もしそれに該当すれば要注意と述べています。つまり、いつも高い理想をもち、自己批判的で、しかも他人の評価にも過敏な方。また認められたい、好かれたい、尊敬されたいという要求が強く、いつもいい人を演じてしまうタイプ。

ご本人の能力を超えて、ある理想像を追求すれば、当然目標には至らないわけですが、それでも現実とのギャップにいつも悩むタイプ。もちろんこれは女性にもあることです。

古くはハンス・セリエがストレス学説を打ち出して以来、たくさんの疾患がストレスに関連があることはわかっています。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍がストレス性潰瘍と呼び称され、多くの国民に知れ渡って既に四〇年も経過しています。ガスターなどの制酸剤が開発されたことも相まって胃潰瘍などは激減しました。

こうしてストレスのやり場が胃潰瘍から他の疾患に変わっていったのです。それが腰痛なのです。腰痛ストレス説はかなり広まってきたと思っていたのですが、まだまだ整形外科では認めていない医師が多く困っています。

しかしストレスは他にも疾患を広げています。一つはガンです。ストレスが血流悪化や免疫機能低下をもたらしてガンを生み出すという考えは当然納得できることで、ガンストレス説もかなり浸透してきていると考えます。

もう一つ深刻な事態が起きています。ストレスが心疾患を招くということです。正確にはストレスが胸痛と関連があると言うことです。そして注意して頂きたいのは、全ての胸痛が動脈の狭窄、アテローム硬化とは限らないということなのです。器質的な動脈疾患がなくても胸痛は起こり得るのです。

最近増加している心疾患は、実はストレス性の胸痛も多数含まれています。しかしウブな心臓外科医たちはそれを知りませんから、血管造影を繰り返し、動脈の微細な欠陥を血眼になって見つけ出し、必死になって治療しようとしているのです。この現象はもうしばらく続くことでしょう。

身体はいつもアラームを出しています。自我に対してアラームを発しているのです。もうやめてくれ、もう休んでくれ、もうこれ以上自我のために身体酷使することをやめてくれ。これが病というものです。ですから症状が器質的なものでなくても痛みを起こすことは簡単です。見えない感情、見えない神経刺激、見えない疼痛などが連鎖していくのでしょう。

もうお分かりでしょう。今の医学は虹を追いかけています。器質的なもの目に見えるものでないと納得しません。しかしそれには限界があるのです。虹をつかむことはできないのです。

現代医学の最前線は免疫です。ウイルス感染が克服できないのも免疫が解明していないからですが、免疫ほどストレスが大きく関与するものはありません。過敏になった免疫はアレルギーとなり、時に重症にもなっています。コロナウイルスの重篤な症状は過剰免疫そのものです。

あら手の免疫物質を次々と見つけ出し、名前をつけて学会で発表、こうして医学が進歩すると思ったら大間違いなのです。足もとをすくわれる事態が起きるでしょう。物質還元主義ではもう医療はできません。

参考「腰痛は怒りである〜痛みと心の不思議な関係」長谷川淳史著・春秋社