食べ物はそのまま血液に

皆さんが何気なく口に入れるその食事内容は、たった数時間のうちに血液の成分として現れてきます。中でも糖質というのは、食事のあとすぐに血糖となり、血液に入ります。場合によって急上昇します。

急な血糖上昇というものは、とにかく避けた方が良いです。これを毎日繰り返しておれば、必ず耐糖能の限界がやってきます。つまり、血糖を下げる力が最後には尽きてしまうのです。

血糖というのは、単糖であるグルコース(ブドウ糖)のことです。これが血液100㎖中に100㎎弱含まれています。0.1%以下ですから本来はとても少ないものなのです。

鎖状の糖が悪玉の終末糖化産物に

大部分の血糖は、丸い環状の形をしており、通常はこの状態で血中を流れています。しかしほんの一部は環状でなく、直鎖状の形を持つものがあるのです。このタイプの糖が要注意なのです。ある一定の割合で存在するので、血糖値全体が上がれば、この直鎖の糖も増えるのです。

直鎖の糖は、周囲のタンパク質に結合してそれらを破壊するという弊害があります。これらはいわゆるAGEs(advanced Glycation End-products)=終末糖化産物と言われるものの一つです。

タンパクに結合した糖を測定するのが、糖尿病のバイオマーカー、ヘモグロビンA1cです。

このヘモグロビンA1cの値が高いということは、全身のあちこちのタンパク質にも変化が起きている、AGEs糖化最終産物が蓄積されていることが当然予測されるのです。

果糖も安心できない

AGEsは、食品によって大きく変化することがわかってきました。これまで果物に多く含まれる果糖(フルクトース)は、血糖値をあげず安全だとも言われていましたが、実はこのAGEsを上げる作用が高いことがわかってきました。

砂糖の害

となると、砂糖は最悪です。砂糖はブドウ糖と果糖とが結合したものです。食べれば血糖を急に上げるだけでなく、果糖も血液中に増えることになり、これらがタンパク質と結合して弊害をもたらします。

砂糖は調理に入っているだけでなく、加工品にも大量に含まれています。パンやケーキなどの小麦製品にもたくさん使用されています。全部やめましょう。砂糖を一切使わないで作られたパンはありますのでそれを選んでください。生活の中から砂糖を無くすだけで、かなり血糖値は安定します。

AGEsは近年あらゆる病気の原因になり得ることがわかってきました。動脈硬化、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、白内障、脳梗塞やアルツハイマー病の原因にもなっています。

多糖類を食す

同じ糖質でも、多糖類は別です。米・麦・芋などのデンプンは、巨大分子であり、腸内でゆっくりと消化をうけながら少しずつ吸収されます。ですから血糖になるまでに長い時間を要します。昔ながらのご飯をよく噛んでゆっくり食べてください。決して糖が急上昇しませんから、血糖がタンパク質にくっつくAGEsの発生も抑えられます。

内臓脂肪が諸悪の根源

さて高血糖は内臓脂肪を増やします。血糖を手っ取り早く低下させるために、肝臓では糖質を脂質に変換。こうした過剰な脂質は、内臓脂肪として蓄えられます。

小腸や大腸のまわりには大網という膜があるのですが、まずはここに脂質が沈着します。そして内臓脂肪になります。ほかにも腎臓や膵臓のまわりにもたまっていき、内臓脂肪はどんどん加速して増えていきます。

内臓脂肪はさまざまな症状を引き起こします。腹部の不定愁訴、下腹部痛や季肋部痛、便秘、ゲップ、逆流性食道炎、消化管を圧迫して言いようのない不快感をもたらします。さらには姿勢のアンバランスが腰痛を引き起こし、下肢の諸症状をも引き起こすのです。

それだけでなく内臓脂肪の多い人は発癌のリスクも高くなります。ただこうした不定愁訴を訴え、クリニックにいけばどうなるでしょう。

安易な処方

最近の傾向は、まずピロリ菌検索です。悪玉のピロリ菌が胃にいないか検査します。菌がいるとわかれば、抗生物質を長期服用、例のピロリ菌退治です。しかしこんなことは、内臓脂肪とはなんの関係もありません。たんなるクリニックの儲けだけです。

さらに続けて処方されるのが当然制酸剤でしょう。かつてはガスターがたくさん処方されました。今ではもっと高価なプロトンポンプ阻害薬という薬剤が処方されます。胃酸を作る酵素を阻害する薬剤です。胃酸が出なくなって、逆流性食道炎などの症状を押さえ込むことができます。しかし主因は内臓脂肪なのですから、薬剤で治すものではないのです。

また次に一般的なクリニックでよく行なわれているのが例のコレステロール対策です。悪玉と言われているLDLの値が少しでも高ければ、さっそくコレステロール降下剤を処方します。この薬剤はコレステロールを合成する大事な酵素を阻止する働きがあり当然に副作用もあるのです。

ですから内臓脂肪がもとになって起きる諸症状は、制酸剤を飲んでも改善はしません。ましてや抗コレステロール剤を内服したところで、食事を変えなければなんにもなりません。こうして内臓脂肪は放置されてしまうのです。本当に必要なことは少しでも内臓脂肪を減らすことなのです。

グリセミック・インデックス

それにはまず、血糖を急に上げないような食事するべきです。今流行りのグリセミック・インデックス(GI)の低い食事ということです。食物繊維をたっぷり含んでミネラルやビタミンも豊富な緑黄野菜などは理想の食事です。砂糖に代表される二糖類をもう食べないことです。砂糖が入っていると思われる加工品をも徹底的にやめることです。次に運動です。糖を細胞内で完全消化するにはやはり有酸素運動が欠かせません。運動は継続でき負担のない安全なものがオススメです。スワイショウは以前から推奨している手軽でかつ、効果的な運動ですからネットで検索して実践してください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です